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グループ化されたサインの意味について
これまでに述べたサインのお話は、占星術の成り立ちをきちんと理解するためにだけ必要なものでした。後進に教えていきたいと考えている人には必要ですが、主に占断だけを行いたいという人にとっては無用の話だったかもしれません。ここから先は占断に必要で重要な意味合いを持ちます。
舞台装置となる背景は、実に細かく描写することが可能です。それはグループ化される要素をベースとして画かれていきます。占断に用いるのは常に細かく描写された舞台背景ではなく、元々の絵が画かれる要素となっている下地です。つまり構図であり骨格の方です。例として、双児宮はダブル・ボディーズ・サインと言われます。そこはミュータブル・サインであり、風のサインであり、男性格のサインであり、昼のサインと呼ばれ、不妊のサインです。この他にも骨格となる要素はあります。これらを下地にして荘厳で微細、絢爛豪華な脚色を施した絵を描くことはもちろんできます。例えとして、これらの事柄からこの星の下に生まれた人は二重性を持つので、淫らな面と公正な面を併せ持ち、女性なら時には淑女として振る舞い、時には悪女として振舞います。二重性は時には二つ以上の情事を同時進行させ、また、ミュータブルな風のサインは頭の回転を早め駆け引きを得意とするので、特に精神分析などに優れ… などなど、どれだけでもサインは骨格だけを使っても際限なく話を引き伸ばしていけます。これでは占星術ではなくなってしまいます。言葉の遊びです。先の占星術の構成要素としてのサインの説明は、こういう風な展開を戒めるためのものです。
サインを占断に用いる場合には、構図となっている骨格の部分のみを使います。
ゆらぎのない骨格となるものは割と単純です。もっとも基本的なものは、各種の分割方法からもたらされます。グループ化される要因そのものが充分な骨格の要素となっていると考えられ、それが占断に用いられます。
黄道帯十二サインは、さまざまな分割方法を持っています。
一番最初が男性格(HOT)と女性格(COLD)に区分する方法です。これは昼と夜に分ける区分と同等で。サインは順番にHOT、COLD、HOT、COLD、HOT… と続いていきます。
白羊宮(
)、双児宮(
)、獅子宮(
)、天秤宮(
)、人馬宮(
)、宝瓶宮(
)、HOTなサイン。
これらがHOTなサインであり、男性格と呼ばれ、あるいは男性宮と呼び称されたり、昼のサインと言われたりするものです。
COLDなサインは金牛宮(
)、巨蟹宮(
)、処女宮(
)、天蠍宮(
)、磨羯宮(
)、双魚宮(
)の残り六つです。
女性宮であり、夜のサインと呼ばれます。DRYとMOISTは、DRY、DRY、MOIST、MOIST、DRY、DRY、MOIST、MOISTと二回連続して繋がっていきます。
三つに分ける区分もいくつか存在します。カーディナル、フィクスト、ミュータブルの区分けは、占星術の構成要素の中でも出てきました。
カーディナル・サイン
アセンダントのルーラーがカーディナル・サインにあると、あるいはアセンダントがカーディナル・サインだと不安定さや、優柔不断、お気楽で、羽目を外すなど、ゆれる心情を表します。
フィクスト・サイン
フィクストだと堅い決意、意見を変えない、言ったことや行いを取り消さず、良きに付け悪きに付け心情は維持されるとされます。
ミュータブル・サイン
ミュータブル・サインは、上記の二つの中間ぐらい、気が変わりやすい、強情なところもありわがままなところもあるとされます。
三つの要素で区分する方法には、豊穣⇔その中間⇔不毛という区分もあります。
三つの要素によるものでは次のものもあります。音を出すサイン⇔その中間⇔無音のサインという区分です。音を出すサインは、双子宮、処女宮、天秤宮⇔その中間(その他)⇔無音のサインは巨蟹宮、天蝎宮、双魚宮です。声が出る、あるいは噂は広まる、あるいは伝言は受け取られるといったような判断の際に役立ちます。
次は四つの要素によるものです。火、地、風、水のエレメントがその最もよく知られているものです。
四分の一クォーターごとに分ける方法
「サイン」を四つに分ける方法として、四季に分ける方法があります。
春 Hot & Moist 白羊宮、金牛宮、双子宮、
夏 Hot & Dry 巨蟹宮、獅子宮、処女宮、
秋 Cold & Dry 天秤宮、天蝎宮、人馬宮
冬 Cold & Moist 磨羯宮、宝瓶宮、双魚宮
H o u s e s
多くの先人達が述べるように、占星術で捉える天球は層を成していて、地球に最も近い所が月の天球です。その上は水星となっていて、ここに星占いと現代天文学の相違の最初のポイントがあります。実際には、地球から出発すれば金星の軌道に達するはずで、その後、水星の軌道に達します。星占いでは、金星の天球の次は太陽の天球で、上から数えても下から数えても惑星の天球では四番目、このことにより中間の惑星の天球を回っているので「中間者」と呼ばれることもあります。一番外側が土星です。ここは神の天球である架空の天球、黄道帯十二サインのある場所に最も近く、神から一番近いので、それゆえ土星は「一番」という意味合いを持っています。
今日でも、人生は旅だと言われます。古代、占星術発祥の地で捉えられていた「人生は旅」という純粋な概念は、人生そのものが巡礼として完成されるべき自己への旅だと考えられていたからです。ここにおいて、到達地点「目標」とは、決してやみくもに神や仏を信じるということではありません。目標設定に対し、それを逆に拠り所とする「考え方、思想、哲学」と言い直すことができるものです。これが、旅の概念の底辺にある思想です。
遠くへの旅が9ハウス、近くへの旅が3ハウスという意味は、占星術ではオポジションに当たる部分を、相対する重要な意味を対になって示していると見るからです。
ネイタル占星術(誕生時間に基づく占星術)では、アセンダントはその心を運ぶ舟に喩えられていて、ここにも旅の目的が人生の目的とイコールで、精神性こそが達成されるべき目標であることを見て取れます。
占星術的な旅の目標は完成されるべき自己と定められています。それはテトラビブロスなどでも語られていることです。
ネイタルに反映されている占星術的な視点は、9ハウスへの道がスムースに3ハウスの行為によって達成されるかどうかを観察するものです。古代の哲学や宗教観には、人生の目的は自己の魂の神へのアプローチが重要なことで、その目的のない人生は大して意味を持つものではないとした考え方も有ったようです。(テトラビブロス、リアル・アストロロジー)
目の前に居るあなたは、そしてあなたも、私の要素なのです。無論、時間や光や熱や温度、食べるものなど、回りにある全てが私の要素です。この部屋を寒いと感じるか、熱いと感じるか違いがあることでも分かるように、全ての人にとってその温度という要素は感じ方が違います。だから、私の要素でしかないのです。同じ人でも、与えられる印象は全く違うはずです。自分が持っている要素で捉えているに過ぎません。ということは、自分自身なのです。この考え方が占星術の元になっていることを知って、なんと仏教的なのかと思いました。いえ、これは後から教えてもらいましたが、実はキリスト教的でもあるのです。旧約聖書のエレミア書に、唯心論と思われる記述があります。
レクチャー その1 概略
レクチャー その2 概略
レクチャー その3 概略
2005年 4月 [星占い、ホラリー西洋占星術]