あまりにも簡単になりすぎたネイタルの判断に、警鐘を鳴らすのが主たる目的です。
過去、多くの占星家たちがどのように愛情の問題を捉えてきたか。それを書き記しています。
歴史的には、幾つかその観察方法に変遷が見られます。まだ、完全な方法が無いとも言えます。
情愛の問題は、幾世代もの多くの占星家を悩ませ、彼らに様々な捉え方を試行錯誤させてきました。実際にどれが正しいのか判断さえしかねます。その考え方の基礎は、テトラビブロスの記述群です。それと7ハウスの考察を、どうやってミックスし整合性を持たせたのかの歴史とも言えます。
1.ある時は、月や太陽のアスペクトが無かったときのみ、7ハウスを考慮するのだと言われたりした時代もありました。何となく整合性があるような説得力は持ちます。トレミーの残した法則に不都合があるというわけです。確かにそのようなチャートは数多く存在します。でも、月や太陽から他の惑星にアスペクトが不在でも、判断ができないという心配は無用です。パートナーを示すであろう金星や火星が存在しないチャートはありません。
2.ある時は、7ハウスと7ハウスに入っている惑星がパートナーを示し、太陽や月のアスペクトはそれぞれの結婚に至るまでの恋愛過程・結婚までのプロセスを示しているのだとされた時代もありました。しかし、これでは再婚、三婚する人のチャートに、必ず7ハウスに多くの惑星が必要となります。7ハウスに惑星が無い人でも再婚します。これを説明できません。
3.リリーの時代には月や太陽のアスペクトはパートナーの特徴を示し、7ハウスはパートナーの状態を示すとされました。多くの17世紀の占星家は、そのような見解だったようです。かなり説得力を持っています。厳密な意味では、結婚生活とそれによる人格の推移が示されないという点で少し違和感があります。結婚の状態も多分に、男性なら金星と月、女性なら太陽と火星から見ています。 17世紀ヨーロッパでは、ホラリー占星術が盛んであったことが、ネイタルの厳密な意味を見極める時間と努力に向かわせなかったのでしょう。リリーほどの研究者です。おそらく違和感を感じながらも、研究の時間がなかったものと思われます。
4.7ハウスにある惑星へのアプローチや、7ハウス・カスプに対するアスペクトも考慮するという厳密さに挑んだ人達もいらしたようです。月や太陽のアスペクトする惑星は恋愛期間でのそれぞれのプロセス。7ハウスへのアスペクト、あるいは7ハウスに入っている惑星へのアスペクト等が実際の結婚を示すとした占星家もいたようです。これは、トレミーの説の否定です。まったく新しい理論と言ってもいいでしょう。
5.モダンな占星術はトレミーの説をベースに持ちませんから、ほとんどを7ハウスの特徴と、男性も女性も金星と月からと、チャート全体の特徴(どうやって導き出すか知りませんが)から、導き出そうとしているように思えます。
6.ここで話を進めていく方法です。 ベースはトレミー、考察はリリーの時代の物をベースに、全般的には、月と太陽のアスペクトがパートナーを示し、7ハウスは結婚生活の状態を表すこととします。例外はもちろんあります。しかし、例外を学んで一般的な事柄を当てはめていなくて間違えるより、全般的な事だけを学んでいて間違えてしまった方があきらめも付きますので、私の話も例外を説明しないことで進めようと思います。
7ハウス・カスプへのアスペクトは、あまり結婚そのものに重要なファクターではないとして、まずは、バッサリ切り捨てています。
要素を減らすというのは、増やすということより大事な場合があります。切り捨てたからといって、チャートを読むときに読んではいけないということでは決してありません。ハウス・カスプへのアスペクトはプロセスを表すことがよくあります。
7ハウスの中に入っている惑星と、7ハウスのルーラーはどう説かれるのでしょうか。結局最終的には結婚の状態というのは7ハウスのルーラーによって示されるとします。これは、全てのハウス・カスプに於いてそうなるという結果から、7ハウスのみも例外ではないでしょう。
結婚生活という状態はご存知のように、長い年月で少しずつ少しずつ変化していきます。7ハウスのルーラーの影響がまったく結婚当初は考えられないかもしれません。しかしやがて、その方向へと導かれて、[そう]なっていきます。
ビビアン・ロブスンという占星家の推敲された文章がとても端的にそのことを語っています。
何年もの結婚の後、7ハウスの関係事項と相互作用と他の絡みは、
主たる表示星が、その始めの頃の重要性の多くを失ってしまうであ
ろうほど、それぞれのパートナーのオリジナルな特徴と態度は変更を
してしまっているであろう。そして7ハウス
はそれを引き起こすであろう。
《他というのは、外部的な影響とかも入っているということです》
《ですから、大は戦争から、小は町内会等も含んでいます》
再婚したとしたら、それぞれのパートナーの関係こそ変化はするでしょう。例えば、最初の結婚のパートナーは金星で示され何らかのアフリクトをされていたとします。二番目のパートナーは土星で示され、良好なアスペクトで関係があったとしましょう。
7ハウスで示される方向へは、それはもともと本人が持っている要素ですから、パートナーが変わろうとも徐々に導かれて行かれると言えます。整合性は取れています。
7ハウスに入っている惑星は、7ハウスのルーラーでない限り、7ハウスはその惑星にとって借りの宿です。不自由な振る舞いを余儀なくされるはずです。カスプに遠い惑星から順にその人の結婚生活に影響を与え、そして最終的に7ハウスのルーラーに影響を及ぼす力を引き渡します。 これなら占星術の論理からの整合性も取れています。ビビアン・ロブスンも、自身の経験からも立証したと述べています。
従ってネイタルチャートそのものから結婚に関する事柄を判断するプロセスは、下記のようになります。このプロセスは一例です。
1.そのネイタルは、結婚するのかどうか。
2.結婚するとして、そのプロセスに難関はあるのかどうか。
3.妻か夫の主たる表示星を見つけるために、そして結婚に導く全般的な状態を 見きわめるために、月のアプリケーションあるいは太陽のアスペクトでパートナーを見つけ出す。この時、弱いアスペクトか弱い惑星とのアスペクトの場合は、7ハウスの中か、7ハウスのルーラーとの間で起きていなければ、それは結婚よりも単に恋愛関係だけを意味するとして捉えてもよい。
4.もしチャートが一度以上の結婚をする表示があれば、最初の強いアプリケーションかアスペクトが最初のパートナーを示し、続いてのものが次のパートナーを示す。当該の惑星がダブル・ボディーズ・サインに在る場合は、二度結婚する可能性を否定できない。 《この場合のパートナーは、社会的に公認されるものか、非公認(内縁関係)のものかは、チャートの他の部分から判断する》
5.結婚生活の調和と推移は7ハウスを調べる。もし7ハウスに惑星があるなら、カスプに遠いモノから影響が出始める。
大凡このような流れになると思います。もちろん判断に困難さと複雑さを避けることなどできません。結婚そのものも、ストレスと共にあります。 結婚の年月に伴い、結婚当初はハネムーンと呼ばれる期間、5ハウスの問題すなわち性の楽しみと共に、子供の妊娠と出産と成長と共に存在します。長年連れ添っていく間に、二人の関係は11ハウスの関係性いわゆる信頼や助け合いといった形で作用します。これらの煩雑さは、結婚の判断が常に、ネイティブが結婚したときから、経過年数にある程度依存しなくてはならないことを意味します。
未婚の人、あるいは非常に最近結婚した人の場合、太陽あるいは月によって選択された主たる表示星をその判断に加え、7ハウスの主要な強調だけが提示されるだけでしょう。 長年連れ添った夫婦の場合には、更に7ハウスのルーラーの影響を充分加味して判断しなくてはならないでしょう。
例として、もし、パートナーが死んで再びネイティブが結婚するなら、プロセス全体が、2番目のパートナーの主要な主たる表示星と共に始まって、そして次第にもう一度7ハウスに引き戻されて結婚生活が繰り返されます。この事は、ダブル・ボディーズ・サインで一個だけの表示星で示される場合、二度目のパートナーをも死で失う可能性の高い人と結婚するという意味にもなります。3回目の結婚は大丈夫なはずですが、そうしたタイプの人には再婚者が「死」を連想して、嫁ぎにくいという社会的な制約もあります。
プロセスとしては、上記のようになろうかと思います。
太陽星座占いは「サインを中心とした占い」です。ほとんどが、西洋占星術無料占いです。
一方の、伝統的な占星学は「ハウスを中心とした占い」です。
ですから、伝統的占星術においては、ハウスを徹底的にホラリー占星術を習得しながら把握していきます。ホラリー占星術を習得しないと、ハウスの概念が身に付きません。いきなりネイタル占星学を学び始めても、ハウスの概念を知ることは学べても、把握することができないのです。
つかむ、把握するといった事柄は、体験しないと身に付きません。ホラリー占星術では、結果を短時間で得ることができますからそれが可能です。10年も20年も結果の分かるのが先では、学ぶのにとても時間がかかってしまいます。
占星術は、知ることよりも、様々にある概念をざっくりと、把握する、つかむ、といったことがとても大事です。
西洋占星術で最低二人の情愛を判断するには、チャートを重ねるという方法が採用されます。一般に、サインそのものを牡羊のサインを基点に重ねる方法と、アセンダントを重ねる方法の二つの方法が存在します。これらの方法でも、最初に行うことは気質の計算です。なぜなら、軍人タイプの人、医者タイプの人、文筆家タイプの人、商人タイプの人が居たとして、彼らそれぞれの持っている火星の意味は極端に違ってくるからです。軍人タイプの人にとって火星はきっと武器でしょう。あるいは、好戦的な性質でしょう。医者タイプの人にとっての火星は、きっとメスになります。文筆家タイプの人にとっての火星はペンになるでしょうし、商人タイプの人の火星はセールスマンシップ、あるいは企業戦略を司る星となっているかもしれません。気質の計算を無視すれば、商人がメスを持つといったようなアスペクトの判断をしてしまうことになります。それが90度であれば、商人が難しい手術をこなす! というなんとも難しい表現となります。これでは実生活上意味をなしません。商人なら、難しい商談を成功に導くとなるでしょう。
チャートを重ねる場合、多少時間が分からなくても可能です。
今日、占星術で一番有用なものは、情愛の事柄だろうと思えます。
ここでいう情愛は、恋人同士を越えて、人間関係です。
一人さえ時間が判っていれば、チャートを重ねる場合に、かなり助かります。
■ 古典的な方法
西洋占星術では、チャートを重ねたり個別の惑星を比べる事によって、情愛を導き出します。
これは会社の人事にも有効です。
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多くの人の知りたい、古典的な異性への思い。
■ 情愛に絡む惑星
■ パートナー
■ 異性への思い